2008年11月22日土曜日

山小屋プロジェクト:WaterValley#14 2008.11.21




ドアと窓枠完成、野路板に突入。


ドアと窓枠が付くとグッと家らしくなる。寒いとたき火は絶対必要。たき火をすると、つい、遊びたくなる。お弁当のおかずの唐揚げや鮭を網焼きするとぐっと食事もグレードアップする。住宅建築では、キッチンは無くてはならないものだけど、自然の中では勝手も変わってくる。水はすぐそばの泉で汲み、落ちている木の枝や倒木で火をおこし、石で組んだ炉の上に置いた網の上で、お茶を沸かし、おかずを焼く。火力調整ではなく、火からの距離で火加減が決まる。そもそもKitchenの語源は、ラテン語のco-quina(火を使うところ)、古来語ではcycene(クチーナ)で、これらが転じてキッチンとなったといわれている。 日本の台所は、平安時代の貴族の館の配ぜん台のあったところからきているようだ。江戸時代になっても食器を洗うのも野菜を洗うのも、井戸やきれいな流水のある場所で家の中にはなかった。家の中に蛇口が付いたのは水道網ができてきた近代だ。釜戸も外部空間との中間地点の土間に位置していた。入り口を入るとすぐに土間とかまどがある間取りを「表勝手」といった。今のワンルームマンションでいきなりキッチンと流し台というのも、それなりに歴史的なものでもある。暖炉とcooking stove,囲炉裏と釜戸も同じく「火」を扱いながら微妙に違う。山小屋に、キッチンと流し台は不要かも。